日常レポート
アルタクラッセ二子玉川での日常を随時更新しています
2023年09月19日
栃の木に託された思い
「暑さ寒さも彼岸まで」と言われるように、残暑も秋の彼岸の頃には和らぐと言われます。
この時期は例年なら多摩川土手には曼珠沙華(まんじゅしゃげ)が待ってましたとばかりにキレイな花を咲かせる頃ですが、
今年はまだ誰も顔を見せず…緑の絨毯に覆われた多摩川土手には今年の酷暑の余韻が残っています。
皆様体調はお変わり御座いませんか?
【アルタクラッセ二子玉川】の開設日 10月1日が近付いて参りますと、思いを馳せる事のひとつに、エントランスに鎮座する栃(トチ)の木のテーブルがあります。エントランスで皆様をお迎えする、栃(トチ)の木のテーブルは樹齢300年の1枚板、オークヴィレッジ
(Oak Village. 創業:稲本正氏 岐阜県高山市 今年創業50周年)の作品です。伐採した後約30年“寝かせていた“とも伺っていますので、330年前の伊吹が宿る1枚板のテーブルです。オークヴィレッジは、私も25年程前から個人的に大ファンで高山にあるショールームへ
お伺いしたこともありました。私はこの栃のテーブルを見ると、時を重ねることへの慈しみと尊さ、そして悠久の時が醸し出す迫力を
感じます。
後にアルタクラッセに“嫁いで”くれることになる栃の木の原木について、稲本氏曰く「そのひねくれぶりが気に入って丸太ごと
手に入れた。製材すると見事な“縮み杢(ちぢみもく)※”が現れ、二度と巡り会えないような逸材だった」と話されました。
手がけた漆職人は「またとない仕事になると察し国内最高級生漆を用いて仕上げた」そうです。
300年以上かけて育った木は300年以上使えるものにという思いが込められたこの唯一無二の存在は、これからも未来永劫、お客様を
見守り見守られ生きて行くものと思います。来月10月1日より開設18年目に入るアルタクラッセは、まだまだ高校生ですね(笑)。
70名のスタッフと日々成長して参りたいと思います。どうぞ宜しくお願い致します。
※縮み杢(ちぢみもく)とは、木目の紋様です。「縮みといえば栃」「栃といえば縮み」というくらい、栃の縮みには表情があり美しいと言われます。少し目線を下げていろいろな角度から天板をご覧ください。泡のような、波のような・・・漆によって炙り出された光輝く木目の表情をお楽しみ頂けると思います。